テレビの自殺。

 モノマネタレントの似てないモノマネを、特殊メイクか出来の悪い被りものかと見間違えるほどの粉飾で登場して、本人登場で「ビックリした!」という落とし方。
女子アナウンサーに学芸会レベルの出し物をさせる。
ゴールデン進出スペシャル!! と喧伝しているゴールデンタイムの2時間スペシャルを試しにHD保存して、重複部分を飛ばすと1時間ぐらいしか中身のないバラエティ番組。 そのくせ、セットや爆破、ロケ費用(どうみても意味のない海外ロケなど)には金をかけています。

これはまるでテレビの自殺です。

レンタルビデオの登場、ライフスタイルの変化、そしてインターネットの登場とテレビはいつも

「視聴率が下がる理由」

ばかり呟きます。
確かに趣味の多様化は事実でしょうが、ライフスタイルの変化が視聴率に結びついてのが週休二日制の定着によって、TBSの「金曜日の妻達へ」が生まれたわけですし、金曜深夜、正しくは土曜日未明の「朝まで生テレビ」は今も高視聴率を維持しています。

そしてインターネット全盛の今でも「渡る世間は鬼ばかり」や、一時の権勢は衰えたとはいえ「サザエさん」に「笑点」も元気です。

はてさてどうしてでしょうか? 幸楽のメニューが魅力的だからでしょうか、それともワカメちゃんのパンチラセクシーショット? 菊蔵ラーメンか楽太郎の黒い陰謀によるものなのか。

視聴習慣という言葉があります。

究極のナマケモノメディアである「テレビ」のチャンネル決定の最大の理由は「何となく」です。最大のバイアスは「いつも」です。

そう、まさしく「習慣」なのです。
前述の人気番組は一年を通じて、ほぼ毎週放送されます。同じ時間に同じ曜日に。

日曜日の夕方は笑点、サザエさんなのです。理由なんかなくても。

ところが、今テレビは昭和の2クール制を捨て、13週一区切りの1クール制で、しかもその前後に約1ヶ月に渡る「特番期」が用意されています。冒頭のモノマネタレントのモノマネを演じるもちネタはあっても、もち芸のないタレントはこの時期が一番イキイキとしています。

私たち視聴者はいつもテレビ番組を好意的に見ているわけではありません。
たいていは何となくです。

毎週流れているものなら深く考える必要もなく、しかし先週の続きや「流れ」が期になってチャンネルを変えることはありませんが、深みも旨味も感動もない、しかもどのチャンネルでも同じ様な「企画」と「ネタ」を見せられてジッとしているほど愚かではありません。

そこでレンタルビデオを見たり、インターネットに移ったり、スカパーなどでチャンネルを選ぶことを学習します。

そうテレビ自身が、粗製濫造の特番によって「視聴者離れ」を自作自演しているのです。

人気番組の特番化も今後この「離れ」に拍車をかけるでしょう。

確かに特番にすれば商品価値をコントロールできます。それは番組のクオリティーは特番編成で「意味のない海外ロケ」に「無駄な豪華タレント」を配置できますし、なにより「新番組告知」と抱き合わせにすれば、番組のコマーシャルは

「テレビ局の持つ全電波」

を使って垂れ流すことができるからです。

殆ど誰も突っ込みませんが、免許事業である公共の電波を使って「自社製品」の宣伝・・・売り込みを繰り返しているのが今のテレビ局です。

だから放送の公共性云々をいうのなら

「自分の局の番組は他局で流せ」

と。広告料を払ってです。

特番という無駄遣いをやめる勇気がない限り、負の連鎖がおさまることはなく、いつの日にか「テレビのなくなる日」が来るのかも知れません。

・・・あ、その前に流行企業に買収されるだけか。テレビはなくなりませんね。

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