ドコモもauも大騒ぎして藪をつつきました

予想外です。
と聴くたびに「やるな、ブラックキューピー」と呟いてしまいます。

予想外割引0円で物議を醸した、ソフトバンクモバイルですが、
この社長、孫正義さんは本当に見事にこの国の制度と仕組みを理解し
て活用することに長けています。

好き嫌いを棚上げにすれば稀代の天才と持ち上げても良いぐらいです。

もの凄くザックリとした説明でスイマセン。

ヤフーBBの時もそうだったように、まずアドバルーンを上げる。
そしてアドバルーンが破裂します。
大騒ぎになっても慌てずに対応策をとり、事態の収拾を図ります。
破裂騒ぎも収まりかけた頃合いを見計らって、

「被害者保証」

を発表します。
ライバル企業がアドバルーンにケチを付け、破裂したことを揶揄
していると

「そもそもアドバルーンをあげるような戦い方がオカシイ」

と、根本ルールに疑問を投げかけ、既得権益村に手榴弾を投げ込
みます。

歩調を合わせるように太平洋の向こう側からヤンキーが市場開放を
しろと騒ぎます。

気がつくと「有力プレイヤー」の地位を確保しているという手法です。

この手法の「成否」を握っているのが、「マスコミ」で、孫さんの
マスコミを手玉に取る巧みさは

「名前を付けることにより話しをさせやすくしている」

ことです。

そしてそれに見事に「はまる」マスコミが孫さんの強力な応援団
なのです。意識していなくても。

今回の「予想外割り」でも、発表以来この言葉が繰り返され、
システムトラブルが発覚すると

「予想外?! システムトラブル発生」

と、紙面を賑わし報道されます。
そしてシステムトラブル当初、孫さんは「契約増加」をくちにし
ていましたが、事態が収束すると

「減少」

していたことが分かりました。
これが堀江さんなら「風説の流布」か「虚偽報告」かもしれませ
んが、

「実態が掴めない状態での私見」

は良識が疑われても罪に問われることはないでしょう。

ちなみにドコモもauもナンバーポータビリティーで「想定外」
のトラブルを嫌い、

「事前予約」

をして、そのおおよその総数を掴んでいました。
ま、真っ当な企業として当然の対応ですね。

これは単純にプログラム処理もありますが、当日の窓口業務に、
2次店3次店への対応も考えれば

「やっておかなければならない」

準備です。

・・・どうしてやらなかったのでしょうか?

どうしても「既存客を逃がしたくない」と考えていたとしたら?
そして「トラブルも報道される」ということを計算にしていたら?

システムトラブルの真相を知る立場にないのであくまで邪推です。

・・・ヤフージャパンを配下に持つ、ソフトバンクグループに
あってもシステムトラブルを起こすんだとと優しい目で見たとしても

「トラブルで誰が得をしたのか」

を考えるにつけ、「わざと」と疑ってしまいます。
なぜかヤフーBBの時もよく似た現象が。

トラブル期間中の費用は請求しないと発表します。
これもいつか来た道。

通信網の開放を求める外圧はいつものこと。

ヤフーBBの時は通信網の開放を盾に、NTTの既得権益を厳しく
指摘して庶民を・・・正しくは庶民の味方のフリをしたい
マスメディアを・・・味方につけて拳を振り上げました。

ヤフーBBのトラブルは状況がユーザーにばれて、どんどんと
求心力が下がるにつれて、NTT攻撃と規制緩和をブチ上げたこ
とを覚えているでしょうか?

ご注意いただきたいのが、どちらが正義かという議論ではなく、

「どちらが業界の玉座に座るか」

の戦いということです。

そして今回の「予想外割り0円」。

ドコモもauも激しく非難しました。

「0円なんかじゃない」

はい、これはその通り。条件付き0円で、利用環境によっては
0円にする方が難しいかも知れません。

ドコモもauも大騒ぎして藪をつつきました。

こういった「反撃」だってソフトバンクモバイルの名前も流通し
てくれるので、チャレンジャーにとっては大歓迎です。

と、同時に「大人の対応」で、CMを修正します。

すると「CMが修正されました」とメディアが取り上げます。

ウッシッシッシ♪

公正取引委員会が動き出しました。

「大人のソフトバンク」

は、間違いがあれば改めますし、調査には全面協力します。
と、もちろんこれもプレスリリースします。

勝算は我にあり。

公正取引委員会が入れば、今の

「携帯電話販売業界の異常さ」

が白日の下に晒されます。
予想外割引を指摘しますが、学割だって家族割りだって繰越だって

「都合の悪い注釈が小さい」

のは、広告業界の「常識」です。

そして回線会社各社は公式には否定しますが、

「新規0円を助長しているのは回線会社」

なのです。
ほとんど報道されていませんが、回線会社(の下請けの1次店、
街角のドコモショップやauショップなど)と公正取引委員会の
攻防は今に始まったことではなく、ずっと水面下で行われていまし
た。

つまり、ドコモやauが

「ソフトバンクはずるっこだ!」

と大騒ぎしたことにより

「じゃぁ、調べましょうか」

と公正取引委員会に大義名分を与えてしまったのです。

これぞまさしく

「藪をつついて蛇」

です。
不当廉売でシェアを拡大してきた路線のピンチです。

ADSL戦争の時はNTTが思いっきりやられていました。
意地悪した相手は「東京めたりっく通信」。
そしてヤフーBB発表直後、買収したのがこの会社。

チャレンジャーにとっては良い話題でも悪くても、人の話題に
上ることにより既存企業への参戦権を得ることができるのです。

年末商戦に向けて、ソフトバンクがニュースで取り上げられた
放送時間をCM料金に換算すると・・・笑ったのは誰でしょう。

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