手塚治虫没後20年の今年、伝説が神話となりつつありますが
奇しくも「のらくろ」の田河水泡先生も平成元年に逝去され、
僭越ながら亡父も元年に他界しました。
そしてマンガは世界に誇る文化と呼ばれるように。
思い出すのは私の子供の頃から度あるごとに語られたのが
「手塚は終わった」「手塚復活」
やっぱり戦後漫画史は彼が中心だったのかもしれません。
ただ、最近のマンガは・・・というとオジサンクサイのでしょうが
あえていえば「薄い」。戦闘シーンはやたら長く、刹那の殴り合
いの最中に悠久の回想シーンに突入し、特に最近のスポーツ系マンガ
では雑魚キャラまでエピソードをもりこみ水増しします。
あしたのジョー全20巻
リングにかけろ全25巻
がんばれ元気 全28巻
ボクシングマンガを巻数順にならべてみましたが合計でも73巻。
現在も週刊少年マガジンで連載中の「はじめの一歩」は87巻が
最新刊。
あしたのジョーの矢吹丈は世界戦に敗れたとはいえ東洋・太平洋
チャンピオンでしたし、元気も父の宿敵から世界をとり、高嶺竜児
(リングにかけろの主人公)は皇帝の武器に認められ義兄をぶっ飛
ばしてこれまた世界チャンプになりました。
一歩はというと現日本フェザー級チャンピオン。
サイドストーリーが盛り上がるのも構成上良いのですが、最近の
マンガは脱線が多く、本旨が薄いのです。これが時代なのかもしれま
せんし一歩なら鷹村守のエピソードは笑えて好きですが。
・・・話が脱線しました。マンガ論ではなく「マンガ」は
使えるという話。そうそれは亡父の幼き日から伝承され、もはや
DNAに書き込まれているとかいないとか。
■心得其の114
「“シーン”は日本人だけが理解する。マンガ技法の積極活用」
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2009/03/25/5198