日本史では天皇を軸に便宜上まとめている

本日、4月28日は主権回復記念日です。

昭和27年4月28日の今日、教科書でさらっと習った記憶の
ある「サンフランシスコ講和条約」が発効し、我が日本は7年に
及ぶ永い占領から解放され、主権(独立)を回復したのでした。

昨今かまびすしい「歴史の見直し」と、いってもこれはご近所
からのいいがかりに関連するものではなく、我が国の歴史学者なる
連中が、

「鎌倉幕府は源頼朝が征夷大将軍に任じられた1192年ではなく
義経が壇ノ浦で平家を滅亡し実効支配が始まった1185年である」

とする見直しのことで、ならばこの「実効支配説」をもって
歴史を語り出すと、サンフランシスコ講和条約にて主権を名目上
回復し、米国と中華帝国(韓国も含む)の実行支配下にある我が国を
鑑みて涙を禁じ得ません。中華帝国のそれは歴史認識です。

そして領土問題とはその解決は歴史によるところが多く
「実効支配説」を採用するのであれば、北方四島と竹島は彼らの
ものとなる言質を与えることになるのではと危惧します。

ちなみに私の学生時代の思い出に日教組の影が強く、今では
沢山のネタを提供してくれていることに感謝していますが、と
ある歴史を教えてくれた教師は鎌倉幕府1192年説をこう教え
てくれました。

「歴史の転換点はずばっと線を引けるものではなく曖昧がほとんど、
日本史では天皇を軸に便宜上まとめている」

授業を傾聴し板書に命を傾けることからもっとも遠かった授業
態度でしたのでうろ覚えですが、このあとこう続けたことで腑に
落ちました。

「昭和、という元号も今の天皇の時代ということを表している」

歴史に詳しい方なら微苦笑するのでしょうが、子供に説明する
にはそう遠くもなく、なるほど日本史を理解する「軸」としての
天皇制は合理的で、だから「征夷大将軍」を任じたときなのだと
理解しました。

実効支配説に立つのなら私はこう反論したかもしれません。

「みたんか? 自分? 当時の情報技術で北海道から沖縄(現代
地図上での子供の屁理屈です)まで津々浦々監視して支配して
るのをみたんか?」

一方、任命の場合は公文書に残っているのでなるほどと。

本日、公文書上の日本の主権が回復しました。

「風さゆる み冬は過ぎて 待ちに待ちし
八重桜咲く 春となりけり」

これはその当時、昭和天皇がお詠みになりました。

学者の議論としての実効支配説を否定するものではありま
せんが、義務教育には適さないというか、歴史とは現代にまで
連綿と続くものであり、教科書を古代から進め近代史から
現代史へと色を変え、しかし中世においては実効支配説を
採用し、「最近」となれば「建前論」が登場する矛盾に
歴史嫌いが今以上に増え、薄い自国の歴史をもち英語だけを
覚えた子供達が海外に出た時にはたして何を語るのか、
どうご近所の住民と渡り合うのかに不安を覚えます。

ブログ村に参加してみました。宜しければ右バナーをクリックしてください→ にほんブログ村 政治ブログ メディア・ジャーナリズムへ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください