バルチック艦隊の苦難を三谷幸喜あたりが脚本化すれば一級の
シチエーションコメディになるのではないでしょうか。しかし
コメディではなくリアルにより日本の今があります。
そして日露戦争において日本がソ連誕生に協力していたというの
も歴史の皮肉というか連続性にうなります。
この時の日本、これは義務教育で組合系の先生が声高に叫んで
いましたが
「日露戦争で日本は勝っていない」
とは反面において真実です。
軍事面においてその後の民間人虐殺戦争へと転換した基準で見
ればその通りですし、軍事力の比較でみてもそうなります。
第一、闘っている陸軍も海軍も「勝てる」とは思っていません。
ただまあこれは今夜のサッカー日本代表にも通じる
「絶対に負けられない戦い」
だったのです。今夜の試合はオーストラリア。ワールドカップ
出場ぐらいで大騒ぎしている場合ではありません。オーストラリア
に勝てないようでは南アフリカに行くのは「恥ずかしい」と
思わなければ・・・脱線しました。
で、戦争の中の戦闘行為を外交のひとつのチャネルとみれば
日露戦争はやはり日本の勝ちとなります。
悲しいのは日露戦争を勝利へと導いた「外交戦」で勝ったのは
思い出せる限りこの時だけだったと、民主党政権誕生前夜の
いま、溜息が。
■坂の上の雲(文庫本6巻)
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