むかしの子供は大人になりたがった

 こどもについて続き。

子供に大人と同じ待遇を与えることが正しいという風潮があるこ
とに甥との会話で気がつきました。そしてそれが子供の自立と成長を
妨げていることに。

かつて「旨い食べ物」は大人のものだった。

甥は目を剥いて反論します。

「ずるい!」

15才なのですから、もう少しボキャブラリーを身につけて欲しい
と心の中でつぶやきながらも、「ずるい」という感性が不思議でした。
それは私はそれを当然と思う環境で育てられ、昭和時代はそうだった
ことを思い出したからです。

彼のずるいを論理的に説明します。

「旨いと危険は近い」

要約すると人間は塩と油に旨味を覚える、さらに生ものや肉など
消化が悪くリスクの高い食べ物に旨いものが多い。そして子供は
致死率が高く、耐性ができるまでは死亡リスクの低い食べ物を与え
なければならない。故に一般的に「旨い食べ物」は大人のものだっ
たのだと。

食べたい気持ちは抑えきれないままですが「ずるい」は撤回しました。

そして私は昭和を語ります。

「むかしの子供は大人になりたがった」

お手伝いをする、お使いをする、あるいは肩を叩く。こうして家庭
のなかで「役に立つ」ことをアピールして、「大人」だと主張したの
です。

その功績が認められてようやく「旨いもの」にありつけます。

これもしょせん子供の浅知恵です。しかし、食べ物という率直な
欲望を実現するために「社会を構成する要素になる理由」を感得
したのが昭和時代で、社会が豊かになり、不労所得として子供が
旨いものを食べるようになり、大人になるメリットがなくなって
しまったのだと。

最後にこう結びます。

「わが家は昭和ルールだから」

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