身長や体重で上下関係は生まれない

 先日、TBSで5夜連続で放送された「99年目のラブレター」
をみた愚妹が素朴に訪ねます。

「ところでなんで日本は戦争したの?」

作品の中で語られるアメリカ人の傍若無人に怒りながら、そして
太平洋戦争の勃発により、渡米した日本人にとっては悲劇的な状態
となり、それを彼女の子ら、つまりは私の甥と姪が彼女に同じ質問
をして、彼女はこう答えたのです。

「日本が悪かった」

主に真珠湾攻撃にだけ絞ったのなら1億歩のムーンウォークの元
に苦虫を噛みしめましょう。しかし、彼女は戦争そのものの総括と
してそう答え、子らに伝えたのです。

詳しくは割愛しますが「ABCD封鎖」その背景にある
「植民地政策」、さらにその根底にある「有色人種蔑視」とならべ
そして日本が戦わなければ(もちろん、外交も含めてで日英同盟の
破棄など日露戦争以降の失敗も語った上で)ならなかった状態に
追い込まれたネズミが噛みついた相手が米国だったという歴史状況
を説明しました。そしてついでに

「太平洋戦争ではなく大東亜戦争」

でなければならない理由も添えて。彼女は率直に反省し、家に
返ったら子らに伝えると約束しました。

米軍主体の連合国が日本に「負け犬根性」を洗脳したという
歴史的事実はずいぶん一般的になってきましたが、私は子供の頃か
ら亡父にそう教えられ、がちがちの日教組的史観との狭間に悩んだ
こともありましたが、いま振り返るにうまくできた「洗脳」だった
と思います。その一例が先ほどの戦争の呼称にも現れています。

なぜ「大東亜」だったのか。今回のテーマではないので掘り下げ
ませんが、この呼称が残ることで、

「どうしてこの名前の戦争になったのだろう」

と思う国民を排除しつつ「太平洋」に視線をあてさせることで
真珠湾を筆頭とした「都合の良い歴史」に目を向けさせることが
できるのですから。

さて、北朝鮮のミサイル発射事件。テレビ各種報道では三世の
就任を言祝ぐ「祝砲」だと解説されていますが、死者が出ている中
あまり軽口を叩くのははばかれますが、こういう見方もできます。

「日本の親左翼政権への援護射撃」

こうした危機管理に毅然と活躍することで、内閣支持率もあがり
薄っぺらな世論(せろん)が菅直人首相に吹くことも充分あります。

その結果、朝鮮学校の高校無償化は実現し、外国人参政権も認め
られ、「暴力装置」の弱体化となれば将軍様の国益に叶います。

これはもちろん、イヤミですが、しかし、3時30分頃には

「ミヤネ屋」

で、一報が報じられているのに、首相が官邸に入ったのは4時過ぎで
は、支持率の回復どころか、この政権のときに「有事」が起これば
と考えると、うっかり祝日も過ごせません。

そしてここからが「言えないこと」。北朝鮮のとった行動は

「敵国」

としてある意味、当然の権利行使したということです。
韓国と北朝鮮は「終戦」しておらず「休戦」です。いまも戦争中
なのです。

善悪を論じているのではなく「敵」という本質から考えれば、
不意打ち、だまし討ち、貶めることは正常な活動です。

今回は韓国を狙いました。はて、北朝鮮の「敵」は韓国だけで
しょうか。隣接する国家として、まず「後ろ盾」が中国で、ここに
噛みつくことはありませんし、歴史的経緯からロシアとも友人です。

ここで「日本人的」に考えると、大国の中国とロシアに比べると
小国の北朝鮮が友人を語るにはおこがましいと思うかも知れないの
ならこう考えてください。

「身長や体重、テストの成績、体育の能力で上下関係は生まれない」

学生生活と同じです。喧嘩が弱ければ、喧嘩が強い奴におもねる
のはいいですが、喧嘩が弱いくせに喧嘩が強い同級生をうまくけし
かけて威張る不良がいたように、人間関係は「スペック」できまら
ず、国際関係も統計学上の数字だけで計ることができないのです。

北朝鮮と隣接する国家で残るのは日本です。日本は北朝鮮にとっ
て「敵」です。するといつミサイルがとんでくるかわかりません。
これは脅しではなく事実を述べているだけに過ぎません。事実

「人工衛星の打ち上げ」

と称して日本列島を飛び越えるミサイルを打ち込まれたでは
ありませんか。そして「核兵器」はまだもっていないとしても
「核物質」はもっており、これを搭載すれば敵国を「核汚染」する
ことは可能です。「核爆発」をおこさなくとも、敵地の上空で
破裂させることで、甚大な被害をおこすということです。

核まで話しを拡げると「考えすぎ」と私もたしなめたことでしょう。
民主党政権になる前なら。良くも悪くも「米国にべったり」だった
頃ならばです。

シンプルな抑止力は「やったらやられる」です。
そのとき、憲法9条などシャクティパットなみに無意味です。

米軍も敵に回して戦うリスクは北朝鮮どころか、その友人国家
にとってもリスクが大きすぎます。

それではいまはどうでしょうか。北朝鮮が日本を敵として
「行動」に移った時にロシアと中国が同時に「攻め」てきたら。
さすがの米軍も3方向に展開することは現実的ではなく、
「暴力装置」は上陸してきた敵と対峙するしかできません。

そのとき中国はこういうでしょう。

「尖閣諸島は我々の固有の領土だ。
つまりこれは戦争でも侵略でもない」

当然、ロシアはこういいます。

「北方領土は我が国固有の領土でその防衛を強化することは
自国防衛として当然の義務だ」

さて、そのとき、親分米国はどうするか? なりふり構わず
日本国に派兵して、お救いいただけるでしょうか。残念ながら
北朝鮮とロシア、中国は腹の内はともかく「友人」ですが、
日本と米国の関係はそうではなく、韓国とも、あまつさえ、
中国やロシアとは語るにも落ちる話しです。

大東亜戦争の話しを同居する甥に話すと、彼はこういいました。

「米国ってさぁ、正義の国じゃないんだ」

私は「そうだよ」と背中で答えたあと、彼に向き合い続けます。

「いいかい、国の正義とは国の利益とイコールなんだ。
だから、日本人がおかしいと思ってもアメリカ人が正義だと
思うことを彼らはする。それが世界だ」

北朝鮮の「暴発」を許す、許さない、許せないで語ってい良い
のは、せめて中学生までと考えるのですが、しかし、暗澹たる
思いがするのが、公立小中学校で採用されている教科書の大半は
「自虐史観」で、米軍による「負け犬根性洗脳計画(愚民化)」
の成功が恨めしいです。
 

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