安倍政権の普通の戦略

維新、改革、革命とは過去との断絶でアリ、新しい普通を創り出すことといえば聞こえは良くとも丁半博打。普通であることの安定感を安倍政権に感じています。

安倍首相が訪米するタイミングで、森元首相がプーチンに会いにいきました。領土問題を報じますが「エネルギー問題」もあわせてのことです。かつて資源高により居丈高となったロシア。メドベージェフが不法入国しやがりました。そして原発で天然資源を欲した日本を嘲笑います。しかし、そこにシェール革命がおこり米国から安価に天然ガスが採掘されるようになりました。世界のエネルギーバランスが揺れました。

ロシアからすれば極東で採掘したものをヨーロッパにもっていくのは効率が悪く、日本に売りたいのは山々谷々。米国はといえばFTA締結国でなければシェールガスを売らないという立場ですが、ならばとロシアと日本が急接近するのは面白くない話し。というか、ジャパンマネーがロシアに流れるということは国力の増台を意味し、金を持てば傲慢となることは中国が・・・いや、資源高時代のロシアが態度で示しています。

日本はガスがとにかく欲しい。ロシアとしても日本に売りたい。米国はTPPのカードの一枚にシェールガスを加えたいと目論んでいましたが、日ロが相思相愛になるのは甚だ不愉快。自虐的に言うなら粗末にしているとはいえ自分が囲っている妾には、自分の会社の商品を使って欲しい、ましてやそれが仇敵ともなれば。というか、米国にとっても外貨も入らない上に、日本をコントローするカードをむざむざ捨てるのは得策ではありません。

ロシアはなんとしても売りたい。そのためには北方領土で多少の譲渡をしても良いと匂わせつつ先送りにしたい。ただし、日米首脳会談の前に交渉がはじまれば、先出しジャンケンと不利な立場に追い込まれ、あととなれば何が決定されるか分からない。それは米国も同じこと。もちろん同盟国ですが、ビジネスライクなオバマにとってこれはビジネス。で「同時」。

とながながと書きましたが、どれも「普通」のこと。前政権のように牛肉の解禁を早々に表明するような「オープンリーチ」ではないというだけのこと。しかし「なんでもないことが」と歌にあるように「普通」のことを誉めてあげる国民でありたいものです。

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