新国立競技場の予算高騰の理由は?

 計画の白紙撤回が決まった新国立競技場。森元首相の暗躍は、誰の目にも明らかな時点で、暗躍ではなく大失敗だった気もします。本人は黒幕説の払拭に汗をかいているようですが、ラグビーと彼の結びつきを知るものなら、その言い訳を信じる人はいないでしょう。

 過ぎたことながら、今後の検証が求められるのは「高騰」した予算です。

 デザインが決まったのは2012年で、当時は民主党 野田ドジョウの時代で、「子や孫にツケを押しつけない」と強弁して消費税率の引き上げを協力に推進した財務省のポチ、野田佳彦はロンドン五輪の競技場の建設費828億円の、1.5倍強という1300億円という予算規模をどう思っていたのか、彼のコメントを求めたいところです。

 既報の通り、その後の設計を通じて、最大3000億円を超える見積もりが登場してびっくり仰天。採決では見事真2つに割れたコンペで、強権をふるったのは安藤忠雄で、彼は予算については知らなかったと寝言を吐いていますが、コンペ予算が1300億円ならデザインもその前後で収まるだろうとは、どんぶり勘定もいいところです。

 ただ安藤も1〜2割アップは見込んでいたが、2000億円を超える予算規模は、想像すらできなかったというような釈明をしており、その点については理解できなくもありません。生真面目な日本人の発想からして、見当違いのデザイン案を提出するわけがないと考えるからです。

 「アンビルドの女王(建たない)」と呼ばれる「ザハ・ハディド」という点を斟酌すべきでしたが、それにしても膨れあがった予算規模はどうしてでしょうか。

 想像に過ぎませんが、ザハ・ハディド側は「ドル」で起算していたのではないかというのが私の見立て。当時は1ドル80円前後で推移しており、現在の123円は1.5倍。すると1300億円は約2000億円に膨れあがります。

 資材価格の高騰は、実のところ2012年ごろから「高止まり」しているので、言い訳になりませんが、これもドル建てならば「純増」といってよいでしょう。人件費の高騰は確かに想定外と言えなくもありませんが、消費増税はすでに決定しておりました。

 そこから「ドル建て」の疑いが強まるのです。

 そしてもうひとつは「ゼネコン」です。いわば「言い値」で高い代金をふっかけたのではないかと睨んでいます。建築ラッシュの売り手市場、それに加えて、暴騰の森元首相の暗躍です。

 もちろん、まったくの推測に過ぎませんし、言質を与えるほど元首相も愚かではないでしょうが、こんな「密約」があったのではと想像を禁じ得ません。

 民主党政権時代「コンクリートから人へ」で、ゼネコンを筆頭に建築業界は大ダメージを受けました。そこで「こっちで儲けてよ」と、甘い見積もりを見逃したのではないかと。

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