月刊 Hanada 2016年6月号「本当は恐ろしい日本共産党」

月刊Hanada2016年6月号 出版業界を騒然とさせた「編集部まるごとの移籍」。当初は「誌名」も移籍するのではと噂されていましたが、出版業界のレジェンド編集長、花田紀凱(かずよし)氏の姓を掲げての新しい船出です。

 花田紀凱氏と師弟関係というか、主従関係というかにある勝谷誠彦氏が、先月
(WiLL)・今月(Hanada)と休載しているのが気になるところではありますが、引き続きの連載陣ながら、なんだか「澱(おり)」のようなものがとれた感があります。

 引き続きの堤堯、久保紘之両氏の「蒟蒻問答」は、移籍の舞台裏の聞きにくいことをズバズバと切り込み、編集で落とさないところが、読者の好奇心を満たす「(雑誌)らしさ」でしょう。そして進行役の「編集部」が明確に反論するのは、金銭に関するところだけ。ともすれば「欠席裁判」になるのを見事に避けています。

 謎のベストセラーと、ネット界隈で名を馳せている百田尚樹氏『カエルの楽園』が謎であるのは、なぜか主要メディアではそのヒットが報じられず、百田氏自身のTwitterでは読者情報として、TBSのあさチャンが歴代の「本屋大賞」を紹介した際、『海賊とよばれた男』が選ばれた2013年が割愛されていたといいます。「報道しない自由」を絶賛行使中です。

 百田尚樹氏『カエルの楽園』は、現代日本が置かれた状況を、カエルを主要キャストとして描く寓話で、アメリカもでてくれば中国や在日、進歩的文化人にパヨクもでてきて、その結末は悲惨です。「三戒」と掲げたお題目を守り続けることを、国の存続より大事とアジテーションするリーダーにより、防衛力は奪われ、国民は慰み者としていたぶられ、果てに食糧とされ、主導したリーダーらは、奴隷としてのみ生きることを許されます。無論「三戒」とは「憲法9条」。

 パヨク界隈では「悪魔の書」とレッテルを貼られ、兵庫県のブックファーストで予定されたサイン会には「爆破予告」までだされますが、これもまた、ほぼすべてのメディアで報じられませんでした。「Hanada」紙面で百田尚樹氏が指摘しているように、これが「SELADs」や、それに類するパヨクな面々のサイン会が同様の目にあえば、「言論の自由の弾圧だ」と発狂しながら騒ぐに違いありません。

 百田は殺して良く、SEALDsは擁護せよ。とはどんな差別主義者でしょうか。なお、ブックファーストは「こんな卑劣な犯人に屈するわけにはいかない」と侠気、いや言論や表現を担う一翼としての機能を果たし、会場は変わりましたが無事開催されたようです。

 「Hanada」が面白いなぁと思ったのは、著者に寄稿させ、さらに識者にコメントを述べさせていることで、櫻井よしこ、佐藤正久、小川榮太郎、石平各氏のように保守派を揃えながら「夏野剛」氏のような人物も織りこむところが実に面白い。

 そして特筆すべきはすっかり毛根にエナジーを感じなくなった津田大介氏がネトウヨ認定している「ケント・ギルバード」氏。パヨクに何を言われても痛痒を感じないでしょうが、彼はやっぱり「アメリカ人」です。すると「ネトウヨ」という評価自体が、津田の見識の不確かさを証明することになる、自作自演の実にパヨパヨな「パヨク」ですが、これはおいておきます。

 ケントが『カエル楽園』で印象的と感じたのは2点。カエルの楽園の守護者だった鷲(ワシ)があっさりと去ってしまったことと、平和ボケした「楽園のカエル」が、かつては勇敢な兵士だったことです。

 鷲は在日米軍のオマージュであり、それが「あっさり」と撤兵することは不思議なことではなく、実際にフィリピンからはあっさりと撤兵していると指摘します。その後、フィリピンは中国の脅威にさらされ、いまは米軍様を三顧の礼で迎え入れています。

 平和ボケした「楽園のカエル」とは現代日本人。そして、かつて勇敢だったとは、愛国主義者であることが当然で、自分たちがもっとも偉大だと錯覚しているアメリカ人らしい「日本人評」です。

 その偉大なアメリカ人様に、有色の猿が噛みつき、相当の苦戦を強いられた恨みは・・・かどうかはともかく、偉大なアメリカ様を苦戦させたということは、アメリカが弱小でない以上、勇敢な日本兵という図式がなければ、5日間で日本兵を殲滅できると意気込みながら、最悪の死傷者を出すこととなった、硫黄島での苦戦は説明できません。

 戦った国だから分かること。これは盲点。そのかつて、偉大なアメリカ様を苦しめた日本人ども(筆者悪意による意訳)の、今の体たらくはなんだ! とケントの怒りが聞こえてきそうです。幻聴でしょうが。

 多様な意見に触れる機会を与えてくれる。それこそが「Hanada」の使命なのかも知れないと上から目線。

 極右雑誌、クソウヨと韓国やパヨクは罵りますが、人種差別を理由に沖縄離反を画策中の中国の工作員同然であることを、もはや隠しもしない元外務相のラスプーチンこと、佐藤優氏の連載も移転継続していることを、パヨク的な、つまりは排他主義者には思いもつかないことでしょう。

 なお、佐藤優氏は『琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会 』の代表委員を務める我那覇真子氏を、傀儡という文脈で「植民地の現地人」と表現したとは百田尚樹氏と我那覇真子ご本人談。

 よく言うよと呆れるのは、佐藤優氏は親が久米島出身というだけで、本人は東京出身の埼玉県の浦和高校卒業。 確かに『翔んで! 埼玉』で描かれた埼玉県人としては「差別されている」と叫びたくなる気持ちも分かりますが、それは埼玉県だからで、沖縄県はまったく関係のない話。

 また、漫画家というより漫画評論家、コメンテーターという肩書きこそがピッタリの「いしかわじゅん」氏は、根拠も論拠も示さずに川内原発を止めろという放射脳っぷり。

 それが極右雑誌「Hanada」にも掲載されています。

 かつてWiLL時代に編集者に「保守か」どうかと疑問を投げたとき、

「面白い方を優先する」

 との回答を得たことがあります。なるほど、さらにパワーアップしております。

 創刊のタイミングで始まった知韓派の室谷克実氏の新連載『隣国のかたち』の

“「半島」と「島国」の韓国学”

 は日韓問題を、日韓友好を考える上で必読。
 発売日当日、ひとます紹介はここまで。

月刊 Hanada 2016年6月号「本当は恐ろしい日本共産党」
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