この事件は当時ニュースで知り、銀行からの融資金を
社長とコンサルタントが分け合って・・・
とあきれていました。
しかし、真相は違いました。
主人公はどこにでもいる普通の中小企業の社長さんと
社長さんを心から支える元銀行員のコンサルタント。
コンサルタントがからむ粉飾事件とあって、
きっと融資金を遊興費にあてるなど悪質な事件で、
自己弁護を言い訳がましく書き連ねている本かと思いきや、
まったくその想像を覆すノンフィクションでした。
登場する社長さんは、受けた融資金を全額会社の運転資金に使い、
コンサルタントは成功報酬を一切要求せず、所属する会社からの
定額の給料を受け取っていただけでした。
ではなぜこの2人に詐欺罪が適用されてしまったのか?
読み進めるにつれ、特捜検察の見誤った筋書きに翻弄される
この2人の運命に愕然とし、この国の捜査機関、マスコミの情報を
私たちはまともに信じてはいけない、と心に誓いました。
この2人は検事の厳しい取り調べに屈せず、
真実を、事実をありのまま自白し正々堂々と戦ったことです。
検察にとって、「真実」を追及することが仕事なのではなく、
自分たちの「見立て」にいかに「真実」を捻じ曲げていくかが
仕事だということがこの本からよくわかりました。
そして、粉飾決算をして融資金を受けたことについては真摯に反省をし、
罪は罪をして受け入れ、人生の再出発をしていこうとしている前向きな姿に
とても励まされ、この本から逆に元気をいただきました。
2人を応援するサイトが立ち上がり、署名活動もされています。
まだ裁判中とのことで、本当に頑張ってほしいです。
この本を友達にも勧めたいと思います。
2012年、最高に「哭けた」ノンフィクションでした。
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四〇〇万企業が哭いている ドキュメント検察が会社を踏み潰した日 単行本 – 2012/9/7
石塚 健司
(著)
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購入オプションとあわせ買い
「中小企業など百万社潰れても我々検察には関係ない!」
社長とコンサルタントが逮捕された粉飾詐欺事件の深層。そこには検察首脳も絶句する「はき違えた正義」があった。会社立て直しのため命を削って働く経営者たち。粉飾に追い込まれる現実を直視しようとしない検事たち。双方の闘いからこの国の矛盾をあぶり出したノンフィクションの傑作!
平成二十三年九月、東京地検特捜部が摘発した粉飾詐欺事件。検察のリークを受けたマスコミは「破綻寸前の会社に粉飾決算を指南して金のなる木に仕立て上げる常習的犯行」と逮捕された男らを厳しく指弾した。
だが、実像はまったく違うものだった。標的にされたのは、粉飾の泥沼から脱出するため懸命のリストラに取り組み、再生の光を目前にしていた一人の経営者。そして、多くの中小企業が粉飾決算に追いやられる現実に苦悩しつつ、歪んだ金融システムと格闘していた男たちだった。
捜査の筋書きとあまりに違う現実に直面し、特捜検事たちが使ったテクニック。蹂躙された取り調べの可視化。不祥事により廃止の危機に瀕していた特捜部に、撤退という選択肢はなかった。
中小企業の粉飾決算は現代社会の必要悪なのか? 検察の正義とは誰のためのものか?
「特捜さんが銀行の味方をして中小企業をやっつけるなんて、おかしな時代になりましたよねえ。銀行をやっつけて世間の溜飲を下げるのが特捜さんの役目だろうに」
社長とコンサルタントが逮捕された粉飾詐欺事件の深層。そこには検察首脳も絶句する「はき違えた正義」があった。会社立て直しのため命を削って働く経営者たち。粉飾に追い込まれる現実を直視しようとしない検事たち。双方の闘いからこの国の矛盾をあぶり出したノンフィクションの傑作!
平成二十三年九月、東京地検特捜部が摘発した粉飾詐欺事件。検察のリークを受けたマスコミは「破綻寸前の会社に粉飾決算を指南して金のなる木に仕立て上げる常習的犯行」と逮捕された男らを厳しく指弾した。
だが、実像はまったく違うものだった。標的にされたのは、粉飾の泥沼から脱出するため懸命のリストラに取り組み、再生の光を目前にしていた一人の経営者。そして、多くの中小企業が粉飾決算に追いやられる現実に苦悩しつつ、歪んだ金融システムと格闘していた男たちだった。
捜査の筋書きとあまりに違う現実に直面し、特捜検事たちが使ったテクニック。蹂躙された取り調べの可視化。不祥事により廃止の危機に瀕していた特捜部に、撤退という選択肢はなかった。
中小企業の粉飾決算は現代社会の必要悪なのか? 検察の正義とは誰のためのものか?
「特捜さんが銀行の味方をして中小企業をやっつけるなんて、おかしな時代になりましたよねえ。銀行をやっつけて世間の溜飲を下げるのが特捜さんの役目だろうに」
- 本の長さ282ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2012/9/7
- ISBN-104062178842
- ISBN-13978-4062178846
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商品の説明
著者について
石塚 健司
石塚健司(いしづか・けんじ)
産経新聞社記者。1961年茨城県生まれ。早稲田大学政経学部卒業後、産経新聞社入社。司法記者クラブキャップ、社会部次長などを経て、現在は多摩支局長。ルポや論考で検察問題などに鋭く斬り込む。著書に『特捜崩壊』(講談社文庫)。
石塚健司(いしづか・けんじ)
産経新聞社記者。1961年茨城県生まれ。早稲田大学政経学部卒業後、産経新聞社入社。司法記者クラブキャップ、社会部次長などを経て、現在は多摩支局長。ルポや論考で検察問題などに鋭く斬り込む。著書に『特捜崩壊』(講談社文庫)。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2012/9/7)
- 発売日 : 2012/9/7
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 282ページ
- ISBN-10 : 4062178842
- ISBN-13 : 978-4062178846
- Amazon 売れ筋ランキング: - 672,027位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 26,977位投資・金融・会社経営 (本)
- - 87,882位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2012年11月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2012年11月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「中小企業の7割が粉飾をしている」というアマゾンの紹介分を見て、
驚いて本を注文しました。
職業柄、粉飾決算というのは暗黙の了解事項で、決して表沙汰には
してはいけないことだと思っていたのですが、この本には、その事実が赤裸々に
ドキュメントとして書かれてあり、自分のやっていることも全くこの主人公の
コンサルタントさんのやっていることと同じことなので、恐怖を感じました。
税務署からは感謝されるのですが(苦笑)
仕事のすべてではないですが、助けるために中小企業の社長さんにお願いされて、
決算数字を操作することはよくあり、それが詐欺となり逮捕される、
そして刑務所にも入りかねないことになるということが、フィクションではなく、
実名でのノンフィクションであることに驚きました。
明日からの自分の仕事、中小企業との接し方をどうしていったらよいのか正直悩んでいます。
そしてここに書評を書くべきかも悩みましたが、今中小企業の現場での真実を知ってもらうために
恐る恐る書きました。
重い内容です。それ以上いまは浮かびません。
驚いて本を注文しました。
職業柄、粉飾決算というのは暗黙の了解事項で、決して表沙汰には
してはいけないことだと思っていたのですが、この本には、その事実が赤裸々に
ドキュメントとして書かれてあり、自分のやっていることも全くこの主人公の
コンサルタントさんのやっていることと同じことなので、恐怖を感じました。
税務署からは感謝されるのですが(苦笑)
仕事のすべてではないですが、助けるために中小企業の社長さんにお願いされて、
決算数字を操作することはよくあり、それが詐欺となり逮捕される、
そして刑務所にも入りかねないことになるということが、フィクションではなく、
実名でのノンフィクションであることに驚きました。
明日からの自分の仕事、中小企業との接し方をどうしていったらよいのか正直悩んでいます。
そしてここに書評を書くべきかも悩みましたが、今中小企業の現場での真実を知ってもらうために
恐る恐る書きました。
重い内容です。それ以上いまは浮かびません。
2013年4月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
近年読んだノンフィクションの中で、僕の涙腺を最もぐじゃぐじゃに崩壊させてくれた一冊。秀逸だ。あまりに涙が止まらないものだから、中央線の通勤中、周りにじろじろ見られて、非常に恥ずかしい思いをする始末。
特に本の後半、逮捕された二人をがんばれと励ます従業員や取引先の社長達の熱い声の数々に、涙はちょちょ切れっぱなし。
検察特捜部によって、翻弄される二人の男。私腹を肥やすでもなく、まじめに事業に取り組んでいた二人の男が、ある日検察のターゲットにされる恐ろしさ。一人はアパレル企業の社長で、もう一人はその会社を見ているコンサル会社の社員なのだが、二人は粉飾決算をして、銀行から金を騙し取ったという筋立てのもと、特捜部に逮捕されてしまう。実際に粉飾はしていた。お互い認めてもいる。でもそれは、銀行からお金を騙し取るとかではなく、必死に事業を再生させようと奮起している中での致し方ない行為だった。
しかも、これはどこの中小零細企業もやっていることでもある。決算書に化粧を施すなんて、全国に400万社ある中小企業のかなり多くが手を染めていること。これは、税理士や銀行、中小企業の経営者の中では、暗黙の了解なのだ。
いうなれば、これは10キロ未満の車の速度違反と同じ感覚なのです。多くの人がやっているけど、見つかってしまったら違法だから罰せられるのはしょうがない。ただここで問題なのは、その速度違反で、2年以上の実刑判決が下っているということなのだ。
そして今現在も二人は上告中だということを考えると、この本の視点が多少デコレーションされているものだとしても、この国の司法の無謬性など絵空事なことがわかる。腐ってやがるぜ!
そもそも、多くの経営者には粉飾決算に対する抵抗感が希薄な人が多い。これは現下の法律上、決算書が赤だと、銀行が融資してくれないので、ビジネスができなくなる為、致し方ないことだ。だって従業員や家族の生活を守るためには、赤字の計上を先延ばしせざる負えないのだから。それ以前に、借金をして投資して、そこから利益を出して返していくのが、商売の基本だし。
昔はこんなことなかったそうだが、銀行の融資条件を新しく取り決めた竹中平蔵のシステムによってこうなってしまったそうだ。しかし僕には、数値化されたデータによって一律に融資の線引きをすることの乱暴さの方が、メリットよりも悪目立ちして見えるこの現状は、門外漢ながらおかしいと思う。
そもそも借金と無縁な中小企業など殆どない。借入の為、粉飾決算に手を染めたことを「詐欺」の一言で切り捨てられて、それで強制捜査が行われるならば、中小企業はたちまち倒産してしまうだろう。
この本が提起している問題は看過できないことだし、検察組織の抱えた病巣の根深さたるや、どこまでも救いはない。実際に捜査における矛盾を目の前にしても、自分たちに都合良くストーリーを再構築して作文してしまう、その良心の欠落っぷりを想えば、一刻も早く取り調べの全面可視化を急ぐべしとの思いに駆られる。
とまれすこぶる冗長になったが、本当に良書なので、ぜひ読んでみて欲しい。素晴らしい本だ。
特に本の後半、逮捕された二人をがんばれと励ます従業員や取引先の社長達の熱い声の数々に、涙はちょちょ切れっぱなし。
検察特捜部によって、翻弄される二人の男。私腹を肥やすでもなく、まじめに事業に取り組んでいた二人の男が、ある日検察のターゲットにされる恐ろしさ。一人はアパレル企業の社長で、もう一人はその会社を見ているコンサル会社の社員なのだが、二人は粉飾決算をして、銀行から金を騙し取ったという筋立てのもと、特捜部に逮捕されてしまう。実際に粉飾はしていた。お互い認めてもいる。でもそれは、銀行からお金を騙し取るとかではなく、必死に事業を再生させようと奮起している中での致し方ない行為だった。
しかも、これはどこの中小零細企業もやっていることでもある。決算書に化粧を施すなんて、全国に400万社ある中小企業のかなり多くが手を染めていること。これは、税理士や銀行、中小企業の経営者の中では、暗黙の了解なのだ。
いうなれば、これは10キロ未満の車の速度違反と同じ感覚なのです。多くの人がやっているけど、見つかってしまったら違法だから罰せられるのはしょうがない。ただここで問題なのは、その速度違反で、2年以上の実刑判決が下っているということなのだ。
そして今現在も二人は上告中だということを考えると、この本の視点が多少デコレーションされているものだとしても、この国の司法の無謬性など絵空事なことがわかる。腐ってやがるぜ!
そもそも、多くの経営者には粉飾決算に対する抵抗感が希薄な人が多い。これは現下の法律上、決算書が赤だと、銀行が融資してくれないので、ビジネスができなくなる為、致し方ないことだ。だって従業員や家族の生活を守るためには、赤字の計上を先延ばしせざる負えないのだから。それ以前に、借金をして投資して、そこから利益を出して返していくのが、商売の基本だし。
昔はこんなことなかったそうだが、銀行の融資条件を新しく取り決めた竹中平蔵のシステムによってこうなってしまったそうだ。しかし僕には、数値化されたデータによって一律に融資の線引きをすることの乱暴さの方が、メリットよりも悪目立ちして見えるこの現状は、門外漢ながらおかしいと思う。
そもそも借金と無縁な中小企業など殆どない。借入の為、粉飾決算に手を染めたことを「詐欺」の一言で切り捨てられて、それで強制捜査が行われるならば、中小企業はたちまち倒産してしまうだろう。
この本が提起している問題は看過できないことだし、検察組織の抱えた病巣の根深さたるや、どこまでも救いはない。実際に捜査における矛盾を目の前にしても、自分たちに都合良くストーリーを再構築して作文してしまう、その良心の欠落っぷりを想えば、一刻も早く取り調べの全面可視化を急ぐべしとの思いに駆られる。
とまれすこぶる冗長になったが、本当に良書なので、ぜひ読んでみて欲しい。素晴らしい本だ。
2012年11月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
もし、この本を読まなければ、「震災保証制度を悪用した粉飾詐欺事件」というマスコミの報道を信じていたかもしれない。
粉飾決算が法的に罪にならないかと問われれば、現在の法律では確かに罪に当たる。
しかし、中小企業の多くが、粉飾決算をしなければ銀行から融資を受けられず、倒産を迫られることになる。
その構造的な問題を、この本は鋭く描き出している。
この事件を立件した検察側の欺瞞も、この本を読めば明らかだ。
検察によって逮捕された元会社社長は、融資金をすべて事業資金に使い、会社の改善に必死で取り組んでいたという。
同じく逮捕された元コンサルタントも、会社からの直接報酬を一銭も受け取ることなく、中小企業の資金繰りを必死に支援していた。
そんな二人が、みずからの描いた逮捕劇を強引に推し進める検察によって、逮捕へと追い詰められていく。
この本を読んで、いつ何時、自分にも巨大な権力による暴力が襲い掛かってくるかもしれないという恐怖を感じた。
主人公の二人は、実刑判決を受けながらも、刑の軽量化を求めて今も闘っているという。
微力であることは、無力であることとは違う。
できるかぎり二人を支援したい。
そして、普通に生きる市民の目線から、正しいこととは何かを考え続けていきたい。
そんな強い気持ちを、読む者に抱かせる本だった。
粉飾決算が法的に罪にならないかと問われれば、現在の法律では確かに罪に当たる。
しかし、中小企業の多くが、粉飾決算をしなければ銀行から融資を受けられず、倒産を迫られることになる。
その構造的な問題を、この本は鋭く描き出している。
この事件を立件した検察側の欺瞞も、この本を読めば明らかだ。
検察によって逮捕された元会社社長は、融資金をすべて事業資金に使い、会社の改善に必死で取り組んでいたという。
同じく逮捕された元コンサルタントも、会社からの直接報酬を一銭も受け取ることなく、中小企業の資金繰りを必死に支援していた。
そんな二人が、みずからの描いた逮捕劇を強引に推し進める検察によって、逮捕へと追い詰められていく。
この本を読んで、いつ何時、自分にも巨大な権力による暴力が襲い掛かってくるかもしれないという恐怖を感じた。
主人公の二人は、実刑判決を受けながらも、刑の軽量化を求めて今も闘っているという。
微力であることは、無力であることとは違う。
できるかぎり二人を支援したい。
そして、普通に生きる市民の目線から、正しいこととは何かを考え続けていきたい。
そんな強い気持ちを、読む者に抱かせる本だった。
2016年5月8日に日本でレビュー済み
可罰的違法性の理論から取材内容を構成しているが、それは基準の不明確さから最高裁判例が適用に慎重な態度を示しているように実際的ではない。