インターネットは道具です。そしてこの道具はその価値と使い方を正しく利用すると今までの常識を覆す結果をもたらします。
2008年8月1日発行号
目次♪
1:新着情報
2:伸びる会社は知っている!→初歩的なというネット業界人の驕り
閑話休題:心を1gだけ軽くする一言。きっといいはず〜
3:実践テクニック編!〜文章力という宝(29)〜
4:プロが教えない話外伝!〜誰かの意見をありがたがる〜
それでは始まりです!!!
宮脇睦の連載です。よろしければどうぞ。
ウェブ担当者フォーラムはサイト最長連載させていただいております。
通販支援ブログは毎回、人気ランキング入り! ありがとうございます。
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■心得其の八十三
「JPに負けるアドワーズ。携帯メール会員解約率100%の集客法」
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2008/07/30/3666
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【第8回】楽天市場出店時のコストと費用対効果の商売的基本考察
http://blog.mutow-ms.jp/ec/howto/post-356.html
ネットは匿名じゃありません。
今さら何をと呟いたあなたは「ネット業界人」ではないでしょうか。
ウェブ担当者フォーラムで連載させていただいてから、すっかり「業界人御用達」のような読者比率となった「伸びる会社知っている」ですが、あくまで想定読者は普通の会社、つまり非IT系ですので悪しからず。
先日、愛読しているとある新聞の記者から「匿名性について」の取材を受けたのですが、記者の質問を遮るように「都市伝説です」と断じました。
ネットにアクセスしたら全ての記録が取られており、どこのサイトを何時に見て、どんなブラウザを使っていたかまでわかります。
ただこれを見るには「通信の秘密」や「個人情報」が壁となり、それが都市伝説の元ネタとなったのですが、今は世論が・・・もとい、警察が本腰をいれつつあるので殺人予告などは「洒落」ではすまされず逮捕されます。
もともと「インターネット(ネット)」を仮想空間と同義語としたところがボタン
の掛け違いの始まりです。
ネットは全体を表す概念のようなものでそこに何かが存在するものではありません。
仮想空間は嘘ではありませんが、ユーザーが体験する仮想空間はそれぞれのサーバ(コンピュータ)というリアルな物質の中にあります。
問題は常に中心ではなく周辺で起こります。
詳しい人にとってはそこは「仮想=仮の世界」であって、あくまでリアルな世界と地続きの延長線上にあると理解していても、粗忽者は名前、存在にも「仮」を適用してしまいます。
そして時々、暴走します。
大切なことなので「電話」を例に掘り下げます。
札幌と石垣島で遠距離恋愛をしている恋人にとって、受話器から流れる彼の声は距離を超え耳元で囁きます。
リアルの本体(人間)は北国と南国にいてもそばに寄りかかっているかのような「ラブ仮想空間」がそこに誕生します。
「仮想」という語感がファンタジーを連想させるのかも知れませんが、距離と事情が引き裂いている二人の距離を「電話」という「仮想空間発生装置」が結びつけているだけで「リアル」の世界でのできごとです。
ネットの仮想空間も全く同じです。
そして先ほども述べたようにネットでは全ての「記録」がとられており、その気になればロンドンもビックリの監視カメラ社会だって実現できるほど、隠し事の難しい世界なのです。
こんな初歩的な・・・というのはネット業界人の驕りです。
新聞記者はこの話しを最後まで聞き終えると、一呼吸おいてメディア人の怠慢について語ってくれました。
新しい物好きのメディア人が知らないことを一般人、もとい非IT系の方々が分かるわけがありません。
そしてとりもなおさず、ネット業界人やネット著名人の怠慢でもあります。
しかし、まぁそのギャップが「商売用」の旨味となるので気持は分からなくもないですが。
真夏に上着を羽織り真冬にノースリーブでテレビに出演する「エコ女優」のエゴの強さが鼻につき、環境を良くしようという試みと正義を重ねるところに胡散臭さを感じます。
あえて暴論を。
人口爆発とこれまた問題視されていますが「環境が最適化されている」時に種は増殖します。
つまりは人間にとって「生きやすい環境」であるということ。
修正は必要ですがそれは人類が繰り返してきた歴史に過ぎません。
プログラムと聞いただけで拒否反応を起こす人もいるでしょうが少しだけお付き合いください。
プログラムとは文章です。
計算はコンピュータがやってくれるので、プログラマは「AとBを足してくださいな」という命令を用意します。この命令を手順にして示したのがプログラムです。
実はコンピュータって非常に出来が悪く不親切です。
例えばリンゴ10個から3個引くと何個残りますかという計算を「コンピュータ」という執事にさせようとします。
まず10個のリンゴを並べる箱やテーブルが必要となるのですが、こちらで「テーブルを用意しなさい」と指示を出さなければこの執事は動きません。
次に3個をいれる箱を用意しろと命令します。
最後に、残った数を数えて教えてくれといってようやく「答え」に辿りつきます。
そして更に、この順序を間違えることはできません。
「引いておいて3個。10このリンゴから」という日常生活でありがちな「倒置法」的な表現を理解してくれません。
「はてブ」ってご存じでしょうか。
ソーシャルブックマークのことで正しくは「はてなブックマーク」といいます。
同様のものがヤフーやライブドアなど各社からでています。
これは「ブックマーク(インターネットエクスプローラーでいうお気に入り)」の公開共有インターネット版といったサービスで、使うパソコンや環境が変わってもいつでも利用でき、公開されていることで「他人のブックマーク」や「ブックマークされた数」を参考にすることができます。
ある種の「知の共有」という試みは悪くありません。
しかし、市場浸透度からみるとちょっと微妙です。
「非IT系」の利用率が極端に低く、平たくいうと「知らない」のです。
実際に面識のない誰かの意見をそんなにありがたがる「大人」は多くありません。
人間社会では「非IT系」の職種と人種が圧倒的多数なのですが、ネットの中での影響力を見れば勢力が逆転します。
そして「これが常識」とかざします。