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私にミュージカルは作れません|ITジャーナリスト宮脇睦によるIT時評「伸びる会社は知っている」

私にミュージカルは作れません|伸びる会社は知っている(第183号)

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■第183号私にミュージカルは作れません

インターネットは道具です。そしてこの道具はその価値と使い方を正しく利用すると今までの常識を覆す結果をもたらします。

2008年11月28日発行号
目次♪

1:新着情報
2:伸びる会社は知っている!→私にミュージカルは作れません
閑話休題:心を1gだけ軽くする一言。環境は天佑〜
3:実践テクニック編!〜文章力という宝(37)〜
4:プロが教えない話外伝!〜メディアリテラシーの基礎の基礎〜

それでは始まりです!!!

1:新着情報

■マンガ「Web担当者 三ノ宮純二」
第1話:居酒屋に学ぶネットビジネス
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2008/11/27/4323

■心得其の九十九
「書き続けるヒント。25歳からのリベンジ」
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2008/11/26/4483

■ムトウマーケティングサポートの連載
【第14回】IT戦略という虚構。最後のメッセージは『騙されるな』
http://blog.mutow-ms.jp/ec/howto/post-378.html

2:伸びる会社は知っている!〜私にミュージカルは作れません〜


 漫画の原作を書いています。
 唐突に映るかも知れませんが、春から準備していたものがようやく公開されました。

 書籍でも2ヶ月ぐらいで書店に並ぶので半年の準備期間に「企画が流れるかな」とあきらめていたこともあります。

 手前味噌は語りませんが、作画していただいた「牧岡ちかひで」先生はベテランで実力もあり、別のペンネームでも大活躍をされており、原作を名乗るのも恥ずかしいほど「キャラ」に命を与えてくれました。宜しければご覧くださいませ。
 
 漫画の原作は編集長の「思いつき」からはじまったのですが、実は昨年より「商売用ホームページ」や「儲かる仕組み」を小説にするアイデアを温めておりプロットを何度か書いていました。ところが読み返すと酷くつまらなく、棚上げしていました。

 そこにこの話があり「のった!」というワケで、私の中では「流れ」のなかから生まれたのでした。
 
 本好きですが史実に基づいたものや情報系ばかりで小説は殆ど読みません。
 そんな私が小説にしようと考えたのは「金になる方法」と「感情移入」の二点からです。

 お陰様で本業(最近どちらか分からなくなりつつありますが、物書きではない仕事です)から生活には困らない収入を得ており、私が儲かるためではなく出版社、担当者が儲かって欲しいなぁと願うのは、折角お取り引きをするのであれば笑顔の取引がしたいなぁと。

 自著を読み返すと「マーケット」が小さいことに気がつきました。

 そこで広い市場として「小説」を考えました。
 ちなみに目標から逆算することを「結論思考」と名付けております。
 そして理路整然と努力や不屈の精神の大切さを語るより「ロッキー」という嘘のほうが、自分を重ねやすく伝わります。

 これが「感情移入」です。

 どうやっても著者の考えを100%伝えることは不可能なのですが、「感情」ならばもう少しだけ真意が伝わるのではないかという期待も込めて。
 
 前回からと無関係な話しが続いていると思われたかも知れませがさにあらず。
 「疑問」への一つのケーススタディとして紹介したのです。

 年間数百円の交渉のために時間を費やすことに虚しさを感じました。
 しかし、フリーターから社会復帰する「ラストチャンス」と位置づけていたので逃げ出すわけにはいきません。

 そこで「他に稼ぐ方法はないのか」という疑問に出会いました。
 チラシを右から左にするのではなく、チラシそのものを「作る」ことはできないか。

 この疑問への回答が新規事業となり、独立の背中を押し、物書きの扉を開いてくれました。

 そして私にミュージカルは作れません。
 しかし、広いマーケットを探す必要がありました。
 ITコラムニストとして小説ならば書けるかもしれない。

 疑問に立ち向かえば答えは目の前にあります。
 コツは「周辺」。続きます。

<つづく>
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3:閑話休題:心を1gだけ軽くする一言。環境は天佑〜〜

 成功する人の条件を挙げるのは難しいのですが、一つだけ共通するのが「環境」を利用しているということ。

 不幸な生い立ちはそれをバネにし、恵まれた愛情を成長の糧としたりしています。

 貧乏で成功する人もいれば根性がねじ曲がる人もいます。
 親の財産を食いつぶす馬鹿ボンもいれば、中興の祖となる世襲もありまあす。

 私が物書きをやれているのも環境がネタを与えてくれたから。
 ありがたいことです。

<つづく>
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3:実践テクニック編!〜文章力という宝(37)〜

 簡略化は日常生活では普通に使っている技術ですが、いざ文章となるとここで躓く人が少なくありません。
 
 母の兄の娘で三姉妹の次女。
 こんな言い方しませんよね? 普通は「いとこ」です。

 例えば「男親に対する娘の本音」という話の状況説明なら必要かも知れませんが、一般論なら関係の説明は読者を混乱させるだけです。

 様々な条件や状況を説明してから結論を述べる日本語の文法に慣れている読者は、詳述される状況を「伏線」と頭にひっかけて読み薦めます。

 脳には「ワーキングメモリー」という入った情報を一時的に保存する領域があり、容量には限界があります。

 簡略化せずに情報を与えるとオーバーフローのリスクがあるのです。

 例えれば海外のミステリー小説で片仮名の名前がでてくるたびに「人物紹介」を開いて確認するのと同じで、さらに砕けば「いちいち覚えていられない」が読者の本音です。

 本旨に不要なことは簡略に述べる。
 これだけで文章力が格段にアップします。

<つづく>
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4:もっと実践編!〜メディアリテラシーの基礎の基礎〜

 600号を越え発行しているメルマガ(ブログ版もあり)「マスコミでは言えないこと」に「もっと暴露系の話しを期待した」というご叱責を頂くことがあります。

 さて、それでは暴露系で書かれていることは本当でしょうか?
 暴露系で語られることが「事実」であったとして、文章で表現される時点で「バイアス」がかかることは避けられません。

 これは話題となった「論文」ではありませんが、「歴史事実」と「歴史認識」によるもので、暴露者の動機や感情により歪められたり加工されたりするのは避けられないからです。
 
「居酒屋店内殴打事件」が発生しました。
 加害者と被害者、仲裁に入った店の従業員、駆けつけた警察官が「暴露ブログ」を書いたとしたらどうなるでしょうか? 加害者と被害者は真っ向から違う主張をするでしょうし、店から見ればどちらも迷惑で、警察官が事件の暴露ブログを書けば炎上は必死です。
 
 これはメディア(情報)リテラシーの基礎の基礎です。

<つづく>
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