弥生会計、インポートによるエクセル編集はむずかしい
- 弥生会計とインポート
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会計ソフトのデファクトスタンダード「弥生会計」。発生主義に基づくというか、毎日コツコツ入力するタイプにとっては、とても使いやすいソフトかもしれません。しかし、数ヶ月まとめて「ガッ」と処理する人には、苦行のような地味な作業が用意されています。
商売人なら経理業務は毎日するものだ、という正論はともかく、手の空いたときにまとめて「弥生会計」に入力する人も少なくありません。また、パソコン操作に慣れた人からみて、取引毎の入力を求められる「弥生会計」はもどかしいものがあります。なぜなら、パソコンは大量のデータを一括処理することに長けた道具ですから。
そこで利用するのが「インポート」と「エクスポート」です。
- Excelで弥生会計の効率をアップ
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「インポート」とは「読み込み」、「エクスポート」とは「書き出し」です。大半のソフトにある機能で、CSVなどのテキストファイル(データ)にすることで、表計算ソフト「Excel」で編集できるようになります。「Excel」で編集できるメリットは、ある特定のお店からの購入品を全部削除したり、勘定科目を丸ごと入れ替えたりできることです。
Excelで編集する場合、弥生会計のデータを「エクスポート」してからそれを加工し「インポート」します。
こうした面倒な手順を踏まなければならないのは「弥生会計」は独自のデータ構造(書式)を持つからです。一方、テキストファイルは、ほぼ全てのパソコン・ソフトで開ける共通の書式です。そこで弥生会計とExcelのどちらでも読み込み、書き出すための手順が必要となるのです。
- Excelと弥生会計の達人でなければ
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弥生会計の内部では、独自のデータ構造で処理されています。これが曲者です。エクスポートした「テキストファイル」は、ほぼすべてのパソコンで編集することができますが、Excelなどで編集した際、ちょっとした手違いでデータの並びを替えただけで、弥生会計はデータを受け付けてくれません(インポートできない)。
また、先ほどから「インポート」「エクスポート」で説明してきましたが、Excelで編集したデータは「別名で保存」を選択し、フォーマットを「CSVで保存」か「タブ区切りで保存」を適時選ばなければなりません。つまり、Excelを使った弥生会計の活用は、エクセル操作の知識に加えて「ファイルフォーマット」や「文字コード」の理解も求められます。
税理士さんや会計士さんが、それぞれのホームページでExcelを使った活用法を紹介していますが、一般的にはハードルが高く、現実的な方法とは言えません。
- 変換ソフトの開発意図
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弊社の経理担当は「インポート」と「エクスポート」の区別が曖昧です。そして毎日入力せずに、夏休みの終わりが近づいた8月末の小学生のように、たまった伝票と格闘しています。それを見かねて開発したのが、「弥生会計インポートデータ変換サービス」です。
金融機関やクレジットカード会社によっては、取引履歴をテキストファイルでダウンロードできます。各社によりデータの並びが異なるのですが、これを「弥生会計」にインポートできる書式に変換すれば、いちいちレシートを見ながら入力する必要はなくなります。弊社の事例では、従来の経理処理時間の3割以下にまで削減することができました。