1:伸びる会社は知っている!〜エスキモーに氷を売る〜
「中国人にポルトガル語で話しかける」・・・最近、お気に入りのフレーズなんですがホームページに限らず、チラシ広告なんかでもよく見かける光景です。
携帯電話や家電のチラシで「これだけ機能がついてこの価格」という「スペック羅列型」がそれです。
チラシを見る消費者が知りたいのは「その商品で何ができるか?」であってスペックを並べられてもよく分からないのです。
ところが殆どの企業がこの矛盾に気づいておらず、このギャップが埋められないまま、価格訴求や商品点数で紙面を埋めたり、「どうでしょ?お洒落でしょ?」というお芸術風なレイアウトで自己満足に陥ったりするのです。
どうしてこうなるかというと広告屋さんや印刷屋さんの多くは、「次の注文を取る」のがビジネスモデルで、お客さんの商品を売るプロではないことと、企業側の担当者は「自分の分かる基準」でしか判断しないからです。
それは「商品のプロ」であるが故のジレンマともいえ、スペックや価格に比重が置かれてしまうのです。
一方、対極にあるものが「ジャパネットたかた」さんをはじめとしたテレビショッピングです。
テレビショッピングでは「こうやって使うとこんなコトもでき、こんな良いことがあります!」と非常に丁寧に教えてくれ、視点は常に「消費者側」から見ています。
また、パナソニックのデジタルビデオカメラ「3CCD愛情サイズ」のCMも素晴らしく、入園から運動会、最新作では卒園式と幼稚園児イベントにフォーカスすることにより、園児の関係者にはとてつもない強力なメッセージを送ることに成功しているのです。
子供のいない私にとっては、何も共感するところのないCMですがそれで良いのです。それは、「3CCD愛情サイズ」がポルトガル語を操るとした場合、私は中国人だからです。
そこで「3CCD愛情サイズ」はポルトガル人を探して、話しかける戦術にでたということです。分からない人にものを買わせるより、分かる人を探して売る方がラクなのです。
「エスキモーに氷を売る」という言葉もありますが、どうせ売るなら常夏のリゾートのビーチや、夏の甲子園で売る方が遙かにカンタンですよね。
それでは分かる人をどう捜すか?
実はこれが、ホームページでもメルマガでもブログでも重要なポイントとなりますし「接点」作りの鍵なのです。この鍵がなければ、例え毎日ブログを更新したとしても、効果の薄いものになってしまいます。
それでは次号より、いよいよこの核心に迫っていきます。
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