2:伸びる会社は知っている!〜日本人にとって最も弱い「殺し文句」〜
物事をじっくり考えてからなかなか行動できない人がいます。その対極に深く考えずに行動してしまう人がいます。
どちらが正しいと結論付けるのはむずかしいのですが、「行動」したほうが少しだけ成功に近づいていると私は考えます。
ただ、行動した後には必ず考えなければいつも同じ失敗を繰り返す危険性があるのでご注意を。
また、特にホームページの世界ではこの傾向が顕著に現れます。
なんだかんだ理由を付けてホームページに取り組まない会社と、とりあえずでも始めた会社の差が徐々に現れてきています。
そして、「とりあえず」で行動してから「考えた」会社はアクセス率でも、反応率でもしっかりと成果がでています。
「とりあえず」のままのところは「とりあえず」のままですが。
果たしてその時、auに将来を見通した戦略が合ったのかというと疑問が残ります。
以前、auの方とお話ししたときに、私が注目していた「戦略性」にまったく気づいていなかったので偶然の産物かも知れませんが、それでも行動したから拾えた、幸運だった言えるでしょう。
その戦略の端緒を開いたのが「学割」です。
これは学生さんにターゲットを当てた「割引施策」で当初は単なる苦し紛れの値引きキャンペーンと見ていました。
事実、当初は学生の親達が「子供をだし」にして割引の恩恵を受けていたからです。
しかし、時代と共に携帯電話が「持っていて当たり前」という世論にシフトしていくと状況が変化していきました。
子供達が「みんなが持っている」という一般的な日本人にとって最も弱い「殺し文句」を唱え始めたのです。
とはいえ、景気回復の恩恵を受けていない大多数の一般家庭では支出を切りつめる必要があり、世間体の為とはいえ抑えられるものは抑えたいと思います。
そこで、注目されたのがauの「学割」だったのです。
これは特に関東圏に強く見られた傾向で、このマガジンをお読みの関西圏の方は「そんなアホな」と思うでしょうが、関東圏ではドコモが圧倒的なシェアと「ブランド力」を確保していましたので、ドコモ以外は一段低く見られる傾向が合ったのです。
これは「みんなは使っていない」も一因といっても良いでしょう。
この「みんなが・・・」の意識は、歴史的にも地方出身者で形成(江戸時代からです)されてきた東京近郊に、特に強く現れるので日本全国ではありませんが、「みんなが」というのは頭をひねればひっくり返すことができることをauは教えてくれたのです。
みんながホームページを初めてから始めるのか、ホームページを始めているみんなを相手にするのか?言葉遊びではなく重要なことなんです。
|