2:伸びる会社は知っている!〜第2回の怪獣が「エレキング」です。〜
今朝からウルトラマンの新しいシリーズが始まりました。その名も「ウルトラマンマックス」。
特撮で育った世代ですので、新シリーズが始まると必ずチェックしているのですが、今回の「マックス」は当たるのではと見ております。
理由は今流行りの「リスペクト型2世代取り込み戦略」だからです。
これは私の造語ですが、本来のシリーズやオリジナルの尊厳を守りつつ、新しい世代を取り込み、同時に古い世代も巻き込んでしまおうというマーケティングのことです。
例えば昨年放送された「機動戦士ガンダムシード」は、基本設定やデザインが初代ガンダムを踏襲していたので、私達ガンプラ世代がちょっと見ただけでも、ストーリーが何となく分かるようになっていました。
それが、新シリーズをちゃんと見ていなくても、今のガンダム世代の子供とガンダムの話しができる「仕掛け」となり、親子を巻き込んだスマッシュヒットとなったのです。
この手法は最近のヒットを仕掛ける重要な鍵となっています。
例えば親子巻き込み型では「甲虫王者ムシキング」が代表格ですし、リスペクト型の横綱が、往年のジャンプのヒット作の続編が掲載されている「コミックバンチ」です。
そして今回の「ウルトラマンマックス」は、地球防衛隊(作中ではDASHという組織)の隊長が、あの初代ウルトラマンのハヤタ隊員(黒部進)で、フジ隊員(桜井浩子)も教授役で登場。
主人公がウルトラマンに出会うシーンも、主人公の乗った飛行機に謎の飛行物体がぶつかって・・・というこれもまた初代を彷彿とさせるものでした。
そして、次回放送の第2回の怪獣が「エレキング」です。
女性の方には分かりづらいかも知れませんが・・・たまりません。
今回ウルトラマンマックスを取り上げたのはこれからの「マーケティング」が織り込まれているからです。
それは「団塊マーケティング」と呼ばれるものです。
ご存じのように少子高齢化の流れの中、今までのマーケティングの主流だった若年狙いの手法が通用しなくなってきています。
それもそのハズで、若年狙いは人口構造がピラミッド型だったときには有効だったのですが、今のような洋梨型では先細っていく市場へのアプローチとなり、とても効率が悪くなります。
そこで団塊や団塊Jrといったパイの大きい市場をターゲットにし、効率の良いマーケティングを目指すというものです。オモチャ業界はそこに目を付けました。
そして追い風として「少年の心を持った大人」という幻想が評価される平成日本がありました。
大の大人が自分のためにだけ買うのは気が引けるが、子供と一緒なら・・・そして子供と友達のようなつき合いができる親(これもまた馬鹿な幻想ですが)・・・を取り込んでしまおうという仕掛けです。
子供向け番組の裏側には商売人が潜んでいます。
しかし、ホームページにはこの商売人の視点が欠落していることが多いのです。
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