2:伸びる会社は知っている!〜コンテンツを作る能力がない〜
昨日、できちゃった竹内結子さんと、浮き名流しまくり中の妻夫木さん主演の「春の雪」の試写会に行って来ました。
原作はあの三島由紀夫さんで、主題歌はUTADAではなく日本名の宇多田ヒカルさんです。まぁこれほど文学と映像のコラボレーションの難しさを感じさせる映画も少ないのではないでしょうか?
華麗な大正浪漫の鮮やかな映像は見るものがあるのですが、その一方、文学だけが持っている、行間や語句の選び方やつづり方、改行の仕方といった表現は映像で再現することができないのです。
また、文学は自分の時間を自由に使って楽しむことができるので、理解できないところは数頁前に戻り掘り下げ、熱中してくるとトイレに行くのも忘れて読み耽るものです。
ところが映像は一方的に流れていきますので、観客にある一定の理解レベルを求めるか、誰が見ても分かるものにするのかを決断しなければなりません。
「春の雪」は二人の主人公が結ばれるまでを前半とするのなら、クライマックスへ向かう後半がダラダラと長すぎてしまいました。
モチロン、これは私の感性での評価でしかありませんが。
まぁ三島文学を期待して見に行くのは止めておいた方が良いでしょうね。映画が終わり、スタッフロールが流れだした瞬間静まり返った客席から
「えっ?」
というざわめきが起こっておりました。
しかし、作中と実生活でのコラボレーションは見事です、竹内結子さん。
コラボレートというと今回は「マスコミでは言えないこと」という私が発行しているメルマガとコラボレートしております。昨日発行したメルマガの中で「楽天、TBS買収」を取り上げたのですが、そこで「通信とメディアの融合」については「伸びる会社は知っている」の方でと向けたところ、昨日と今日で沢山の方にご登録頂きました。
「マスコミでは言えないこと」は4,000人以上の読者がいるのですが、「伸びる会社」のほうはメルマガ版とFAX版と合わせて300人ぐらいです。
楽天が買収したいことの理由の一つがこれなんです。既にお客さんがいるところから、自分の所にお客さんを呼び込みたいのが狙いなのです。
インターネット利用者が増えたとはいっても、まだまだテレビには適いませんからテレビを宣伝媒体として利用して、楽天だけが儲かる仕組みを狙っているのが今回の買収目的の一つです。
年間何億も使ってテレビコマーシャルを流すぐらいなら、黒字のテレビ局を買ってしまえば自分たちの宣伝はタダになり、おまけにお小遣いまで入ってくるのですからこんな良いことずくめの話はないのです。通信とメディアの融合なんて方便ですよ。
そして、こちらも重要な買収理由として楽天を筆頭に名だたるIT長者系企業は「コンテンツを作る能力がない」のです。
意外に思われる方も多いのですが、彼らは儲けの仕組みと装置を作っただけで中身が苦手なのです。
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